徒然なるままに妄想を吐き出します。
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西暦ですと、9/5が伊達さんの誕生日なんですよね。
8/3にupしようか迷い、タイミングを逃し、そして西暦でもちょっとフライングですが、伊達さん誕生日おめでとう話で政兼です。
8/3にupしようか迷い、タイミングを逃し、そして西暦でもちょっとフライングですが、伊達さん誕生日おめでとう話で政兼です。
*****
太陽は真夏の日差しを地上に降り注いでいる。
うっすらと額に浮き出る汗を手拭いで拭う。目的地まではもう少し。
兼続の心はいつもより弾んでいる。
喜んでもらえるといいのだけれど。
品のいい包みを大事に抱え、兼続は伊達家の屋敷に向かっている。
本人は忘れているかもしれないが、今日は政宗の誕生日なのだ。
兼続自ら伊達家の屋敷に向かうのは、実は初めてのことだ。いつもは政宗が上杉家の屋敷に足を運び、兼続の部屋で過ごすことが多いのだ。兼続がこの日に伊達家の屋敷に伺いたいと申し出たとき、政宗はとても驚いていた。しかし、それと同時にとても嬉しそうだった。
その時の政宗の顔を思い出し、兼続も嬉しくなる。
政宗が嬉しいと兼続も嬉しいのだ。
「何ふやけた顔をしておる」
「は?!」
少し前で兼続の通る道を塞いでいたのは、これから訪れる屋敷の主、伊達政宗その人だった。
政宗、と兼続は彼の名前を呼ぶと同時に小走りで駆け寄る。会いたくて、会いたくてたまらなかったのだ。
抱きつきたい衝動を抑え、兼続は政宗の前で立ち止まった。
「よく来た。道中迷うことはなかったか?」
「何度か来ているのだ、真っ直ぐ来れたぞ。心配性だな」
「どうだか。貴様はどこかぬけておるからな」
政宗の言葉に、兼続は頬を膨らませる。ちょっとだけ自覚している部分を指摘されたからだ。
そんな兼続に政宗が愛いヤツと素直に言えば、兼続の頬に朱が走った。
むずむずとした幸福感が二人を包む。
「もう、さっさと屋敷に案内しろ!」
耳まで真っ赤にした兼続は政宗の脇をすり抜けて、伊達家の屋敷に向かって歩き出す。政宗はその後ろを軽快な足取りでついていく。
政宗は、兼続が何故今日伊達家の屋敷に来たいと言ったその理由を、本当は気が付いている。
敢えて言わないのは、自分のために頑張っている兼続の姿を見たいから。
何を贈られようと、自分はきっと嬉しい。兼続が自分のために選んでくれたものならば、何でも嬉しい。兼続が、自分のために似合うものを考え、選び、そうして屋敷に足を運んでくれる。
それだけで、嬉しいのだ。
今日は一日中愛でよう。
ありったけの愛で、兼続に応えよう。
今日は、一生忘れられない日になりそうだ。
胸いっぱいのこの愛を誰より君に。
2010/08/03
2010/09/04加筆修正up
伊達さん誕生日おめでとう小話でした。
兼続が政宗に何を贈ったのかは想像にお任せします。
勿論兼続本人も政宗への贈り物ですよ(その部分も書いてみたいなぁ、なんて)
因みにタイトルは某競艇マンガがアニメ化した際にオープニングで使われていた曲です。
うっすらと額に浮き出る汗を手拭いで拭う。目的地まではもう少し。
兼続の心はいつもより弾んでいる。
喜んでもらえるといいのだけれど。
品のいい包みを大事に抱え、兼続は伊達家の屋敷に向かっている。
本人は忘れているかもしれないが、今日は政宗の誕生日なのだ。
兼続自ら伊達家の屋敷に向かうのは、実は初めてのことだ。いつもは政宗が上杉家の屋敷に足を運び、兼続の部屋で過ごすことが多いのだ。兼続がこの日に伊達家の屋敷に伺いたいと申し出たとき、政宗はとても驚いていた。しかし、それと同時にとても嬉しそうだった。
その時の政宗の顔を思い出し、兼続も嬉しくなる。
政宗が嬉しいと兼続も嬉しいのだ。
「何ふやけた顔をしておる」
「は?!」
少し前で兼続の通る道を塞いでいたのは、これから訪れる屋敷の主、伊達政宗その人だった。
政宗、と兼続は彼の名前を呼ぶと同時に小走りで駆け寄る。会いたくて、会いたくてたまらなかったのだ。
抱きつきたい衝動を抑え、兼続は政宗の前で立ち止まった。
「よく来た。道中迷うことはなかったか?」
「何度か来ているのだ、真っ直ぐ来れたぞ。心配性だな」
「どうだか。貴様はどこかぬけておるからな」
政宗の言葉に、兼続は頬を膨らませる。ちょっとだけ自覚している部分を指摘されたからだ。
そんな兼続に政宗が愛いヤツと素直に言えば、兼続の頬に朱が走った。
むずむずとした幸福感が二人を包む。
「もう、さっさと屋敷に案内しろ!」
耳まで真っ赤にした兼続は政宗の脇をすり抜けて、伊達家の屋敷に向かって歩き出す。政宗はその後ろを軽快な足取りでついていく。
政宗は、兼続が何故今日伊達家の屋敷に来たいと言ったその理由を、本当は気が付いている。
敢えて言わないのは、自分のために頑張っている兼続の姿を見たいから。
何を贈られようと、自分はきっと嬉しい。兼続が自分のために選んでくれたものならば、何でも嬉しい。兼続が、自分のために似合うものを考え、選び、そうして屋敷に足を運んでくれる。
それだけで、嬉しいのだ。
今日は一日中愛でよう。
ありったけの愛で、兼続に応えよう。
今日は、一生忘れられない日になりそうだ。
胸いっぱいのこの愛を誰より君に。
2010/08/03
2010/09/04加筆修正up
伊達さん誕生日おめでとう小話でした。
兼続が政宗に何を贈ったのかは想像にお任せします。
勿論兼続本人も政宗への贈り物ですよ(その部分も書いてみたいなぁ、なんて)
因みにタイトルは某競艇マンガがアニメ化した際にオープニングで使われていた曲です。
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