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徒然なるままに妄想を吐き出します。
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政兼でバレンタインです。
間に合った!
モブがいますのでご了承ください。



 *****

政宗「兼続、じゃまするぞ!」
兼続「・・・・・・政宗。何用だ。忙しいのだ、手短にしてくれないか」
政宗「手を出せ」
兼続「・・・・・・?」
政宗「ほれ」
兼続「これは?」
政宗「それでは、な」
部屋を出ていく政宗。
兼続「何だったんだ、一体」
兼続の手に残された優しい色合いの紙に包まれた小さな箱。
丁寧に開けてみれば、そこには兼続が好きな和菓子。
慶次「あれ、兼続。さっき政宗が来てなかったかい?」
兼続「これを置いてすぐに出ていった」
慶次「ふーん。これがあの御仁の精一杯ってところかねぇ」
兼続「何なのだ、一体」
慶次「兼続。今日は海の向こうではバレンタインという日でな、世話になった人や大切な人に感謝の意を込めて贈り物をするんだそうだ」
兼続「世話になった人や大切な人?」
慶次「そう。それと好きな人に気持ちを伝える日でもあるんだぜ」
兼続「好きな、人?」
慶次「兼続、アンタもあの御仁の気持ちは分かったんじゃないのかい?」
兼続「政宗の気持ち・・・・・・」
慶次「追いかけるんなら、まだ間に合う。松風貸すから行って来い」
慶次、腕を掴んで兼続を無理矢理立たせる。
兼続「・・・・・・」
慶次「ほら。今を逃すとずっと後悔するぜ」
兼続「・・・・・・慶次、ありがとう」
部屋から駆け出す兼続。
慶次「二人とも素直になれない御仁だねぇ。だが、そこがいいところでもあるんだけどな」

景綱「これでよかったのですか?」
政宗「あやつが今日が何の日かを知っているとは思わぬ。儂の一方的な恋慕なのだ、伝わらなくても構わぬのじゃ」
景綱「ですが」
政宗「それに、あやつは儂のことを好ましく思ってはおらぬ。寧ろ嫌っておるだろう。だからよいのじゃ」
景綱「殿がそう仰るのなら・・・・・・」
政宗「・・・・・・」
背後から馬の蹄の音と自分の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。
政宗と景綱が後ろを振り返れば、そこには松風に騎乗した兼続がいた。
政宗「兼続・・・・・・!」
兼続「政宗!」
兼続が松風から飛び降りて政宗の両腕を掴む。
兼続「何故、何故言葉にしてくれないのだ」
政宗「貴様、先程のあれが何の意味を持っているか知っているのか?」
兼続「慶次が教えてくれた」
政宗「・・・・・・そうか」
兼続「私は嬉しかったのだ。お前に嫌われてないと分かって、本当に嬉しかったのだよ」
政宗「・・・・・・まことか?」
兼続「ああ。だから、私はもっとお前のことが知りたい、話をしたいのだ」
政宗「儂も同じじゃ。そなたのことを知りたい」
景綱「お二方、あちらに茶飲み処がございますゆえ、改めてお話しされたらいかがでしょう」
景綱が指をさす。
兼続は政宗の両腕を離す。
政宗「兼続、行くか」
兼続「ああ」
二人並んで歩き出す。
これからの二人がどうなるか分からないけど、一歩前進したことは間違いではない。

おまけ
政宗「なんだと!貴様、黙って聞いておれば!!」
兼続「それはこちらの台詞だ!!」
結局いつも通り言い争いに発展してしまったのでした。

2011/02/13

ハッピーバレンタイン、政宗&兼続!
 

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